発作
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急に全身がけいれんし始めて止まらない、または止まっては再発を繰り返す、といった症状は緊急疾患です。
こうした症状は夜間や早朝に起こることも珍しくありません。
けいれんが持続することで脳がダメージを受け、更に発作が起きやすくなってしまうこともあります。
また、発作の持続による発熱で熱中症を起こしたり、エネルギーを消費して低血糖を起こすこともあります。
発作はその発生原因によって分類が異なりますが、いずれにしても持続する発作は止める必要があります。
発作の原因については、2015年にてんかんの情報整理がなされました。
簡単にお話すると
・恒久的な素因の存在する脳疾患(てんかん)によるてんかん発作と
・脳以外の原因による反応性発作(尿毒症、肝不全、低血糖や、中毒物質などによる)
に分類されます。
このうち、てんかん発作はさらに以下のように分類されます。
・特発性てんかん:遺伝的素因が関与。脳に構造的な異常がない。
・構造的てんかん:脳に構造的な異常がみられるもの。(外傷、腫瘍、脳炎、水頭症など)
上記のようにてんかんの分類には脳の構造的な異常の有無と、異常がある場合にもその特定が重要です。
これらを判断するためにはMRIなど全身麻酔をかけての検査が必要です。
治療
発作が持続している場合には抗けいれん薬の投与を行います。
(この際、反応性発作のように脳以外の部分に異常があるかどうかの鑑別は重要です。反応性発作の場合にはその原因に応じた治療を行います。)
発作の制御が困難な場合には鎮静剤や麻酔薬を使用することもあります。
発作のある場合には脳圧が亢進している場合も多く、これにより更なる発作を引き起こしやすくなってしまいます。
適応外となる要因がなければ、脳圧降下剤の静脈点滴を行います。
また、発作の持続に伴い熱中症などがみられる場合にはそれらの治療も並行して行います。
急を脱した後は状況に応じて抗てんかん薬の内服を開始します。
内服薬開始の是非や、使用する薬剤についても的確な判断が必要となります。
てんかん発作はその原因により予後が大きく異なるため、原因の追及は重要であり、MRIなど更なる検査を検討していきます。
残念ながら当院でMRI検査は行うことができませんので、検査が可能な専門施設へご紹介させて頂いております。
ただ、まさに発作を起こしている様子は動物本人も飼主様にも耐え難く、救急時にはまずは症状を抑えることが求められます。
また、いつ発作があるかわからない状態で日常生活を送ることでの精神的なご負担も少なくないと思われます。
少しでも発作の頻度を抑え、より安心して生活して頂くために、当院でも可能な限りご協力させて頂きたいと思います。
万が一発作があった場合には、直ちにご連絡下さい。
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当院は飼い主様とペットに親しまれ信頼されるホームドクターを目指しております。
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